2022.03.24

個人で行う内装業(クロス屋)の開業について、専門家のアドバイスによって見事独立に成功した事例

自己資金100万円

融資実行額150万円

Hさんは長年内装工事を主体とする工務店で、主にクロス貼りを担当していました。
クロス貼りは内装工事の仕上げとしてとても重要な工程であり、仕上げをすることで内装のイメージも大きく変わってくる大事な作業です。

工務店内でかなりその実力を認められたHさんは、思い切って独立開業を考えることにしました。しかし、開業についての知識がまったくありません。

藁にもすがる思いで、専門家へ相談することにしました。

スキルを判定!いけると判断した専門家が出した見積もり

Hさんはいわゆる「一人親方」の中でも「クロス屋」(クロス貼り職人)として独立したいと考えていました。

一人親方としてやっていくためには、昔からのコネクション(建設会社から仕事を受注するルート)に加えて、その実力を判断できる資格が必要です。

Hさんは「1級表装技能士」の資格を持っていました。これなら、対外的にそのスキルをアピールできますし、開業資金を融資で申請する場合も、金融機関側の評価がプラスになります。

スキルがある人なら仕事を安定して得られる可能性が高いからです。

Hさんの開業にあたり、専門家は開業資金の見積もりを出しました。具体的には以下のような見積もりになります。

独立開業費内訳       金額
工具備品                      50万円~70万円
クロス                      20万円~30万円
車両(移動、工具運搬)     100万円~150万円
合計                       150万円~250万円

(法人の場合)法定設立費用 6万円~20万円+資本金
建設業許可をとる場合 財産要件 500万円(資本金と重複可能)

Hさんは車両購入を希望しています。また、とりあえず法人化は希望せず、個人事業主のフリーランスとしてやっていくので会社設立費用は不要です。

建設業許可については、とりあえず不要であることも伝えました。雇われてクロス職人を行っている中ではなかなか気づきませんが、建設業許可は500万円未満の工事を受注する際には不要です。大型工事や工務店としてマンションや商業施設の内容を全部請け負うくらいでないと、建設業許可はいらないので安心してください、と伝えます。

Hさんはとりあえず、今のご自身のスキルで開業できそうだということで安堵します。
工具備品やクロス仕入れ代については自己資金で充当するとして、車両購入の設備資金が必要だという流れで創業融資を申請すべきだと案内されます。

目的を絞った創業融資が成功する

日本政策金融公庫の新創業融資を申請することにしたHさんは、アドバイスをもとに事業計画書を作成していきます。

「表装技能士」の資格を持っていること、勤務先との関係は良好であり円満な独立であること、これまでのコネクションを生かして、今後も安定した仕事を請けられること、地域の内装工事の動向などを具体的な数字や契約書などをもとに示していきます。

グラフを使っての図示などは、慣れないと大変ですが、アドバイスを受けながらご自身で作成できました。

これをもとに車両購入費150万円の融資(新創業融資)を申し込み、見事、審査に通過することができました。

しっかりした事業計画と売上の安定性こそが創業融資のポイントだったとHさんは言います。1から市場を開拓するのは大変ですが、既存のクライアント、コネクションを維持しながら独立開業すれば、融資側も加点要素として考慮するというわけです。

クロス屋の仕事は、開業時から安定していて、当初の事業計画通り伸びています。今は、繰り上げ返済ができないか考え中です。日本政策金融公庫の融資は繰り上げ返済も大歓迎です。一人親方でもしっかり資金調達が可能です

まとめ

Hさんの事例は、取引先がしっかりしていて、スキルがあれば、開業時の創業融資を受けることはそれほど難しくないことを示しています。

慌てず、ご自身の技術とお客様目線での思考や安定した仕事の発注先の確保を優先し、それが担保された暁にはぜひ開業資金調達も含めて動き出すのがいいです。そのため、積極的に相談をすることが大切です。


クロス屋