2022.03.23

専門家のアドバイスをもとにSNSによる収益モデルを構築し、信用保証協会+商工会議所のタッグで資金調達に成功したSさん

自己資金300万円

融資実行額300万円

大手商社に勤務していましたSさんはが、会社員であることに限界を感じ、30歳前にして退職。その後は、自分で会社を立ち上げました。その際に専門家のアドバイスにより資金調達に成功した事例を紹介します。

Sさんの経歴

Sさんは都内有名私立大学経済学部を卒業後、大手総合商社に入社しました。IT分野を対象としていましたが、既存のやり方での商社のビジネスモデルに限界を感じていました。

ふと、転職サイトを見ると「起業特集」というものがあり、転職ではなく自分で開業する選択肢もあるのかと情報収集を始めました。

リサーチの結果「ダイエットSNS」がよさそう!

独立開業を考える中で、ITを使って収益を上げようと思い立ちました。よくあるアフィリエイト収入ではなく、堂々と企業広告を載せて、その広告料で運営するプランです。

さまざまなリサーチの結果、女性限定の「ダイエットSNS」がよいのでは?という結論に達しました。女性が気にする体重について、SNSで「仲間」と一緒に情報とやる気を共有するという方法です。女性限定にすることで、これならナイーブな情報についても気兼ねなく入会してくれるのでは?と思いました。

商社で販路開拓はしていましたが、経営や資金調達、事業計画については素人で、うかつに借入をすると怖い気持ちがありました。

専門家に相談に行くと、Sさんの創業プランについて評価したうえで、継続的な経営指導も含めて受けた方がよい、ということで、東京商工会議所の窓口を紹介されました。「創業審査会」を通すことで、有利な条件で信用保証協会の創業融資を受ける「創業支援融資保証制度」の活用を提案されました。

商工会議所で事業計画書の基礎基本を学ぶ!

東京商工会議所の相談窓口(相談センター)では、事業計画書の書き方など経営計画の初歩から学ぶことができました。

相談していく中で、資金計画についても見通しが立ちました。自己資金が300万円ほど必要で、融資300万円と合わせて、600万円を調達し、SNS制作に定評のあるシステム会社に開発をお願いするという計画です。

事業計画書作成にあたり、他社の事例なども参考に説得力を持たせるように書きました。商工会議所方のアドバイスを受けながら、SWOT分析などを駆使し、企業からの広告収入で売上が伸びるモデルを構築することができました。

東京商工会議所の「創業審査会」は担当した経営指導員の方がしっかりアピールして通過できました。

結果として、東京信用保証協会が保証する地元信金の融資を低利で受けられることとなります。

創業融資までの流れをまとめ

・専門家に相談し商工会議所の融資を使うべきというアドバイス

・東京商工会議所の「創業認定」

・信用保証協会はそれを信用して低利の保証料で保証

・地元信金の信用保証付き融資(無担保)を受けられる

という流れになります。最初の専門家相談がポイントです。

融資の結果SNSは好調!融資もあっさり完済!

SさんのダイエットSNSですが、当初は入会者や広告獲得に苦労し、事業計画書通りにはいきませんでしたが、途中から会員も増え、健康志向の会社から広告の申し出がありました。

売上も伸びており、SNS運営を維持できています。SNSは会員を飽きさせないことが大事なので、新ゲームや機能の追加、バージョンアップなどが必要です。その意味では一度軌道に乗れば放置できるものではなく、しっかり現状を把握して常に改良することが大切です。

融資についてはほぼ完済することができました。

信頼できる専門家に相談するというのは、創業融資によって資金調達するうえでは、かなり大きな要素です。自分だけで考えずに、まず開業や資金調達に詳しい専門家へ相談したのがSさんの勝利ポイントです。その意味では判断は正しかったといえます。

まとめ

ITによるビジネスモデルは日進月歩であり、今回の創業融資にあたって、実は商工会議所のほうで一番問題となったのが「先行するビジネスモデルが少ない」ということです。

いくら、綿密な事業計画書を作っても、先行事例がない中で融資の「お墨付き」を与えるのは、審査側も迷うそうです。

しかし、申請者の熱意が商工会議所担当者を動かし、結果的にかなり大変だった「創業審査会」をクリアしました。専門家のアドバイスを受けつつ、商工会議所の担当者と話し合ったのが大きかったようです。

信用保証協会の保証料が上乗せされますが、通常なら担保の提供を求められるかもしれない案件です。保証料も優遇され、地元に根付いた信金から融資を受けられるこのスキームは、使い方次第で大きなメリットがあるといえるでしょう。ともかく、信頼できる専門家へ相談してみましょう。


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